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附属リハビリテーション病院

2025.06.3

足立歯科医長の論文が「科学誌Gels」に掲載されました。


当院の足立 哲也 歯科医長のハダカデバネズミの論文が、「科学誌Gels」に掲載されました。

 

 

以下、足立歯科医長のコメントです。

 

ハダカデバネズミは、最大寿命が37歳と非常に長寿のネズミであり、細胞の老化や組織の老化はほとんど見られません。

ヒトは加齢とともに咬む力が衰えるのに対し、ハダカデバネズミは咬む力は衰えません。

そこで本研究では、ハダカデバネズミの顎関節の細胞外マトリックスを分子レベルで解析し、老化防止に関与する分子とその局在を探りました。

人工知能(AI)を用いることで、ハダカデバネズミの関節円板(顎の開け閉めをスムーズにするクッション)は、

ヒアルロン酸とコラーゲン線維が様々な方向性を持つ軟骨様組織で構成されていることを発見しました。

これが機械的応力(咬む力)を緩和し、下顎頭を保護していると考えています。

今回の発見は、顎関節症(口を大きく開けられなくなる症状)の治療法や予防法の開発に役立つと期待されています。

 

※表紙のハダカデバネズミの写真は、劇場型アクアリウム アトア様にご提供いただきました。

 

足立 哲也:京都府立心身障害者福祉センター附属リハビリテーション病院 歯科医長