就労移行支援施設で、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の養成施設である「視力障害者福祉センター」ってどんな事を学ぶの? 少しでも知っていただくために、授業科目の解説を企画しました。 シリーズ化していくつもりなので、これから学んでみたい方々の参考になればうれしいです。 授業を受け持つ教員に、どんな科目か聴いてみました その4 リハビリテーション医学 [質問者] 基本的な質問ですが、実技ですか、座学ですか。 [教員]座学です。 [質問者]科目として1年間で修了しますか。 [教員]1年間で修了する科目ですが、体の構造や仕組みに加え、様々な疾患・症状などをある程度学んでからの方が理解しやすいので、解剖学や生理学、臨床系の科目などの学習が進んでいる最終学年3年生の科目になっています。 [質問者]主にどのような内容ですか。 [教員] リハビリテーションとは、体に何らかの障害を抱えている患者さんに対して、医師や看護師、理学療法士や作業療法士など様々な医療系または介護系の専門家がそれぞれの専門性を活かしてチームを組み、その患者さんの体の機能を維持改善するために、あるいは生活の質を向上させるために、いろいろな装具を使ったり、様々な方法を駆使して行う治療法のひとつです。  授業では、リハビリテーションの基礎から各疾患のリハビリテーションへと進み、例えば脳卒中では、発症直後の急性期はベッドサイドのリハビリテーション、回復期になると訓練室でのマット上動作訓練や歩行訓練、維持期では家庭での日常生活動作訓練など、それぞれの時期に応じて行うべき様々なリハビリテーションの内容を学びます。 [質問者]あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう全般に関わる科目ですか。 [教員] あん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師は、いろいろな症状を訴える患者さんに対峙するので、リハビリテーションの知識はとても重要です。  臨床の現場では、痛みや凝りなどの症状を改善するために施術を行うだけでなく、物理療法を加えたり、予防や機能の維持改善のための体操や運動法を実施することもあります。また、介護施設のリハビリスタッフの一員である機能訓練指導員として就労することも可能で、卒業生からはもっと勉強しておけばよかったとよく言われる科目でもあります。 [質問者]体得するポイントは。  [教員]皆さんの周りに、痛みやしびれがあったり、動きにくくて困っていらっしゃる方などはおられませんか?リハビリテーションの知識があれば、その方を少しでも楽にしてあげられるかもしれません。  誰かの役に立ったり、感謝されたりすることはとてもうれしいことで、その経験が体得する一番のモチベーションになると思います。そのような経験をしてみたいと思いませんか?