施設のお知らせ
2017.06.30
すてっぷセンターは“親子通園”というスタイルで保育を行っているので、親子で保育に参加してもらっています。慣れない初めての場所で不安いっぱいの子どもたちですが、保護者さんを支えにしながら活動に参加していきます。「たのしい」「うれしい」だけでなく、「いやだ」「こわい」「できない」等の不安な気持ちを保護者さんに共感してもらい、受け止めてもらいながら、活動意欲を膨らませ、自信をつけながら、様々な活動へと向かっていきます。
保護者さんにとってもすてっぷセンターは慣れない初めての場所・・・生活面、遊び、友だちとの関わり等、不安や悩みはそれぞれ違いますが、通園してもらう中で保護者さん同士がつながりを持ち、悩みの共有や情報交換などのきっかけになればと思っています。また、お子さんと一緒に遊ぶ中で“好きな事や苦手な事”を知ったり、“難しい事がどんなことで、その時にどう関わればいいか”等お子さんへの理解も深まります。通園を重ねる中で、以前は出来なかったことが出来るようになる等、子どもの成長をダイレクトに感じられることも親子通園ならではだと思っています。
その親子通園では、通園されている保護者さん向けに保護者学習会を行っています。保育士からだけではなく、センターにいる様々な職種が様々な視点でお話をします。職種ごとにテーマを設け、そこからさらにそれぞれのクラスに応じて具体的なテーマを絞り込み、クラスのねらいに沿った内容を設定しています。
5月は“保育”からの話でした。
テーマは「親子通園の中で大切にしたいこと」です。
各クラスでお話しさせていただいた内容をご紹介します。
☆ぴんく・きらきら <親子で遊ぶ事の大切さ~子どもの表出をひろうことから~>
「初めてや慣れない場所では、子どもたちは基本的に緊張した気持ちになりやすいものです。緊張しているからこそ出やすい行動やその緊張を安心に変える方法を保護者さんご自身にも考えていただきました。子どもたち自身が緊張から安心に気持ちが変わっていくためには、保護者さんの存在が必要です。保護者さんとの関係を深めてもらえるよう、一緒に遊んだり、子どもたちの思いを推測して共感してあげてほしい。」という内容の話が行われました。
☆ぴんく・みどり <自分で遊ぶ事の大切さ~自主性、自信を育む~>
「様々な経験を積み重ねる中で、保護者さんと一緒に取り組むという“保護者さんを支えにした遊び”だけでなく、自分からやってみようとする姿が増えてきます。大人は全てをサポートするのではなく、少しずつサポートの量を減らしたり、関わり方を変えたりしながら子どもたちの自発的な姿をより増やしていくことがねらいとなってきます。子どもたちの「こうしたい!」「それはちがう!」という主張に保護者さん方も頭を悩ませることがあると思います。そういった主張も自分の思いを出せているという大事な一歩です。大人のさせたい事だけではなく、本人のやりたいことを見守ることも大切にしながら関わっていってほしい。」という内容の話が行われました。
☆き・むらさき <遊びから得る力~親子で遊ぶ事の大切さ~>
「集中力・操作性(身体・手先)・試行錯誤力・イメージ力・興味や関心・人とのやりとり・・・等、遊びからはたくさんの力を得る事が出来ます。これらは、一人で得ていける力ではありません。大人や友達と一緒に遊び、誰かが遊んでいる姿を見ることで、自分のしている遊びだけでなく、あれをやってみたい、真似してみようという気持ちが出てきます。そんな経験を繰り返す中で、活動への意欲や試行錯誤力等の新たな力の獲得へとつながります。それらの力を得るためにも、まずは一番身近にいる保護者さんが一緒に遊んでもらって楽しむ経験を積み重ねていくことが大切です。保護者さんが楽しそうに遊ぶ姿が子どもたちの秘めた力を引き出す事につながるので、一緒にいられる今の時間を大切に、たくさん遊び、寄り添ってもらいたい。」という内容の話が行われました。
☆あか・あお <遊びとコミュニケーションについて>
「コミュニケーションも言葉の表出も遊びも、どれも子どもたちの成長にとって切り離せないもので、幼児期の子どもたちは大好きな「遊び」を通して様々な力を獲得していきます。
遊びの中で「楽しい」という気持ちを大人が共感したり、「おねがい」等やりとりをしたりすることを通して、子どもたちは「伝わった」「もっと伝えたい」という気持ちを膨らませていきます。また、“褒める”ということもとても大切です。できた時だけでなく、しようとした姿を褒める事で、人への安心感を得て、「この人と関わりたい」という気持ちの芽生えにつながっていくと思っています。小集団での遊びを通して、人と関わることの楽しさや心地良さをたくさん感じながら過ごしてほしい。」という内容の話が行われました。
それぞれのクラスによって、今伝えたいと感じていることをお話しさせていただきました。お話したことをすぐに取り組むことは難しいかもしれませんが、今のお子さんに合わせた関わりや取り組みを保護者の方と一緒に考えていきたいと思っています。
(保育:西村)