施設のお知らせ
2017.08.8
医療型の親子通園の保護者を対象に、
作業療法士より「日常生活動作と遊び」に関する学習会を実施しました。
お子さんのタイプによって、2日に分けて行いました。
★1つ目のグループは、生活動作のお着替えの場面のことを中心に話しがありました。
①やりたいのに、うまくいかない?したくない?
②やってる姿勢はどうだろう
③どこを見ているのだろう?
④手足はどのあたりにあるのだろう?
と、4つの項目ごとに考えていきました。
その後、2つのグループに分かれて、更衣のやりやすさ・やりにくさの体験を行いました。
足元は円柱に乗せ、セラピーボールに座るという不安定な姿勢での上衣、
下衣の更衣体験をしてもらいました。また、伸縮性のないTシャツ、
サイズが小さいTシャツ、ゆったりと余裕のあるTシャツ、ズボン等で体験を行い、
素材によっての違いを実感してもらったり、
必要に応じてセラピストが骨盤を支えたり、壁に添って座ったりし、
安定感のある中でも更衣をしてもらいました。
「説明だけではなく、実際に体験できたのでわかりやすかった」
という声を保護者の方よりいただきました。
子どもさんが嫌がって着てくれない服が、着にくい服だったのかも、
と体験の中で気づかれた方もおられました。
体験の様子です。姿勢を保つもの大変そうです!!
★2つ目のグループは、遊びと生活動作の関係ということで、
遊びが生活動作にどのように関係しているかということを、
実際に保護者の方にもおもちゃに触れてもらいながら、
考えていきました。
遊ぶことが楽しくて集中して遊ぶことが、
将来、生活動作や学習に集中して取り組むことにつながること、
おもちゃを扱う中で、その物をどのように扱うか試行錯誤する経験が、
日常生活の道具操作につながること・・・などなど、
子どもたちの仕事は「遊び」であることを伝えていただきました。
また、おもちゃひとつとっても、どんな風に遊べるか、
実際におもちゃに触れながら考えました。
おもちゃで単に遊んでいるだけではなく、
ツルツル、ベチョベチョなど色々な感触を味わっていたり、
手のひらでドンドン、指先でツンツンと力加減を調節したり、
いろいろな手の動かし方をしていることなどに気が付きました。
おもちゃを触り出すと、それまで硬かった保護者の方の表情も和らぎ、
皆さん楽しそうにおもちゃを手に、真剣に考えてくださいました。
最後に、印象に残った言葉・・・「楽しい」は身体の栄養素!
子どもたちは、楽しい場面にはいろいろなステキな姿・・・
(いっぱい声が出たり、上手に座れたり、じっとこちらを見てくれたり・・・)
を見せてくれるので、なるほどなあ、と感じました。
楽しい活動の中で、いろんなことを感じ、人とのやり取りを楽しみ、
たくさんの経験が、身体の栄養素となり、
心も身体も、大きくなっていってほしいなあと思いました。
保護者の皆さん、作業療法士の皆さん、ありがとうございました!
保育士:中西